鋼板加工ニュース
2021.12.07
2023.03.27
厚板加工に最適な切断方法とは?加工のポイントも含めて解説!|坂元鋼材(大阪)
厚板とは?
一般的に厚板とは、板厚9mm~100mm程度のものを指します。また、極厚板とは、板厚100mm~300mm程度のものを指します。ただ、厚板・極厚板の定義は明確に定められておらず、各会社・団体により細かな違いがありますので注意が必要です。今回は、この厚板・極厚板に最適な切断方法と加工のポイントについてご紹介します。
厚板加工に最適な切断方法
1.ガス溶断
ガス溶断は、あらゆる鋼材切断方法の中でも厚板・極厚板に最適な切断方法といえます。弊社では、ガス溶断の対応板厚は28ミリ厚~150ミリ厚となります。プラズマ切断、レーザー切断では対応できない28ミリ厚以上の厚板、極厚板に対応することが可能です。ガス溶断は板厚が厚いものほど得意で、厚板、極厚板であれば高精度に加工することが可能です。
2.プラズマ切断
プラズマ切断は極厚板に対応することはできませんが、36ミリ厚までの厚板に対応することが可能です。弊社のプラズマ切断の対応板厚は14ミリ厚~36ミリ厚となります。プラズマ切断はガス溶断(対応板厚:28ミリ厚~150ミリ厚)とレーザー切断(0.5ミリ厚~25ミリ厚)の間の板厚レンジに最適な加工方法であり、この板厚帯では最も高い加工パフォーマンス(切断速度、加工精度)を発揮します。
3.レーザー切断
薄板・中厚板によく用いられるレーザー切断ですが、弊社では25ミリ厚までの厚板に対応することが可能です。レーザー切断は、レーザー切断機の出力により対応板厚が変化します。出力が2kwであると、6ミリ厚程度までの製品しか切断することはできません。しかし、弊社は出力が4kwのトルンプ製のレーザー切断機を保有しているため、25ミリ厚までの厚板に対応することが可能です。しかし、加工パフォーマンスを考慮すると、レーザー切断は薄板から中厚板に最適な加工方法であるため、28ミリ厚以下の厚板の場合には、プラズマ切断、さらにその上の板厚レンジでは、ガス溶断が最適な切断方法といえます。
厚板加工におけるポイント
前述した通り、厚板、極厚板は、主にガス溶断により加工を行います。そんなガス溶断にて厚板加工を行う際のポイントについてご紹介します。
ガス溶断は、高温で分厚い鋼板をゆっくりと切断するため、入熱による製品の歪みが大きな課題となります。この歪みを抑える方法は、水をかけながら加工を行うことです。加工中に水をかけることにより、過度な入熱を抑えることができ、歪みを最大限まで抑えることができます。
また、極厚板になればなるほど「倒れ」(切断面の勾配)にも注意が必要です。製品によって切断手順を変更したり、切断中に製品が動かない工夫を施したりすることにより、歪みや倒れ等を防止することが可能です。
実際の加工事例
当製品のように100mmを超える極厚の製品は切断難易度が非常に高いので、加工者に高い技術が求められます。板厚が厚ければ厚いほど、勾配がつきやすくなり、良好な切断面も保つことが難しくなります。当社では、高い技術を持ったベテラン加工者が多数在籍しているため、このような極厚製品でも綺麗に加工を行うことができます。
厚板加工のことなら弊社にお任せください!
今回は厚板に最適な切断方法と加工のポイントついてご紹介しました。
レーザー・プラズマ・ガス溶断加工センターを運営する坂元鋼材株式会社では、プラズマ切断だけではなく、ガス溶断・レーザー切断にも対応し、0.5mmから150mm厚までのあらゆる鋼板を加工しています。
鋼板材料はそれ自体が最終製品ではなく、お客様のもとで、加工されて機械部品・建築部材等に姿を変えます。弊社が長年培った技術と実績をもとに、鋼板加工のプロフェッショナルとして、「次に使う人が使いやすい」鋼板をお届けしてまいります。
鋼板加工にお困りの方は、レーザー・プラズマ・ガス溶断加工センターまでお気軽にお問い合わせください!