鋼板加工ニュース
2024.07.21
2024.07.30
行動で語る仕事師 事務所の大黒柱・前田氏インタビュー
当社の事務所を支える大黒柱・前田兼吾(40)をご紹介します。
勤続19年。
工場を経てCAD/CAMで発揮した才能、そして営業リーダー。
その叩き上げの職業人生をインタビューします。
ぜひ、ご一読ください。
抜群のセンス
―― これまで歴任した仕事は?
最初の一年間は工場(プラズマ・ガス切断)でした。
その合間にCAD/CAM(図面のPC入力)。
私の仕事ぶりを見てくれていたのが前さん(現・工場長)でした。
「この子はCAMに向いている、センスがある!」
そう言っていただき、プラズマのCAM(割り付け)担当になりました。
当時は4.5ミリ厚から25ミリ厚まで、プラズマが一手に引き受けていました。
メイン機を効率よく動かさねばならず、必死でした。
CAMの役割は、製品データをシートに効率よく割り付けること。
PCソフトに任せっきりでは満足ゆく仕事は出来ません。
まず、切断で生じる歪を少なくすること。
そして歩留まりを良くすること。
さらに短納期が実現できるように1日の仕事を差配しました。
前(まえ)工場長の「すごさ」
―― 先輩に鍛えられましたね?
当時のプラズマ担当が前さん(現・工場長)でした。
CAMに抜擢されて、自分なりに最善のシートを作りました。
ところが「この製品、入れへんかな?」と、前さんは不満です。
「これ以上は無理です」と私。
しかし前さんがチャッチャとやったら、入りました。
目からウロコで、ドヤ顔されました。(笑)
それからは、やってもいないのに「無理」とは言えなくなりました。
会社はプラズマの次にレーザーを導入。
やはりCAMのメイン担当として12年間ポジションを守りました。
前さんとは年齢が8歳差です。
昭和的なスパルタ感覚で鍛えられました。
前さんは1日を無駄なく使いきることを常に考えています。
何が効果的か、いつも頭をフル回転させています。
前さんの希望を推測して叶える、そんな思考の習慣がつきました。
営業デスクのメインに
いまは営業デスクのメイン席にいます。
短納期の実現、適正価格の追求、これが2大テーマです。
お客さんから「すぐほしい」「●日までに必要」と求められます。
それを叶えるのが当社の仕事です。
そして適正価格を追求しています。
お客さんの「指し値」には理由があり、実現に努力します。
かつ、当社にとっても適正な利潤が残るように。
その両立をめざしています。
値段は常に動いています。
他社の値段を教えられて「高い!」とお叱りを受けることもあります。
一品一品、真剣な値付けが求められます。
「この厳しい納期を、よく実現してくれた。ありがとう」
「他社の方が安いけど、トータルで坂元さん」
そのように言っていただくことが、目標です。
育児休業のこと
昨年の春に3カ月間の育児休業をもらいました。
自分にとっても会社にとっても初めてのこと。
今回は第2子でした。
初めの1カ月は赤ん坊も不安定、3時間ごとに起きます。
第1子の時は、妻が子供と実家に帰っていました。
今回はそれができず、私が育休を取れて妻も助かりました。
3カ月休むことは会社に大きな負担だったはずです。
会社は15人規模。
自分も誰かが休む時にカバーするので、負担の大きさをよくわかっています。
いまは核家族化していて、親に頼るのも年々難しくなります。
共働き世代にとって、育休の制度はありがたいことです。
男性の育児がこれからの少子化対策に大事だと思います。
責任感
結婚して、さらに子供ができて責任感が増しました。
会社が儲からないと給料も上がらない。
お客さんに喜んでもらわなければ、会社は儲からない。
家族を養うため、さらにエンジンがかかりました。
もっともっと相手(顧客)を喜ばすことを心がけて仕事をしていきます。
[インタビュアー(社長)の感想]
来年で入社20年になる当社の大黒柱・前田氏。
普段は口数が少なく、物静かな男です。
彼のインタビューから見えたのは、
言葉ではなく行動で語る彼の叩き上げ人生そのものでした。
仕事を通じて人格を磨く。
そんな当社の理念を体現してくれていることに、感謝です。